「護られなかった者たちへ」ってどんな映画なんだろう? と思っていませんか?
こんにちは、ののです。
「護られなかった者たちへ」は、「このミステリーがすごい!」を受賞した中山七里さんの小説を原作して作られた映画です。
私は何も前情報なしで、Amazonプライムビデオにて鑑賞しました。
この記事では、映画「護られなかった者たちへ」をご紹介し、私の感想を記録すると共にレビューをまとめてご紹介します。
「護られなかった者たちへ」あらすじ・ネタバレ
2011年3月11日、東日本大震災が起こります。
宮城県では津波の被害から逃れた人々が体育館に避難していました。
そこで、一人の初老の女性(遠島けい:倍賞美津子)と若い男性(利根泰久:佐藤健)、そして黄色いジャンパーを着た子供(カンちゃん:石井心咲)が3人で身を寄せ合っていました。
[ad1]
それから10年。
東日本大震災から10年後の仙台市で、体の自由を奪われた状態で監禁・放置され、餓死させられるという殺人事件が相次いで起こります。
被害者はいずれも市の職員で、誰もが慕う人格者でした。
捜査線上に浮かび上がったのは、別の事件で刑期を終えて出所したばかりの利根(佐藤健)。
刑事の苫篠(阿部寛)は、殺された2人の被害者から「生活保護」に関する共通項を見つけ出して利根を追い詰めていきますが、決定的な証拠が掴めないままに、第3の事件が起ころうとしていました。
ここからネタバレあり
東日本大震災から月日が経ち、利根は久しぶりに宮城に帰ってきました。
偶然出会ったカンちゃんと一緒に、けいの家に行きましたが、そこで見たのは食事もろくに摂れていないけいの姿でした。
けいの貯金はもう数千円と底をつき、家は荒廃が進み、食べるものも買えなくなっていたのです。
驚いた利根は、けいに生活保護を受けるよう話します。
けいは生活保護を受けること、誰かに助けを求めることには消極的でしたが「命が大事」だと説得され、生活保護の申請をしに福祉保健事務所を訪れます。
窓口の担当は三雲でした。
三雲の「簡単に社会保障に頼るな」と言わんばかりの横柄な態度に、利根は怒りを覚えますが、生活保護申請をけい自らの手で済ませました。
それからしばらくして、けいは自宅で餓死してしまいました。
利根は保健所へ行き、なぜ生活保護費を払わなかったのかと、三雲を怒鳴りつけます。
しかし、けいが申請を自ら却下したと聞かされます。
「そんなことするはずない」と、利根は逆上しますが相手にしてもらえませんでした。
あとあとわかったことではありますが、昔一度離婚した経験があるけいには、生き別れになったままの娘がいたのです。
三雲たちが生活保護に関する調査で調べ「娘がいるなら生活保護は出せない」と言い、赤ん坊のときに別れたきりで一度も会ったことのない娘に、実の親がお金に困っているなんてとても言えないと、けいは泣く泣く申請を却下したのでした。
[ad1]
あれから8年。利根は、鉄工所で働きながらカンちゃんを探していました。
そして辿り着いたのは、三雲の部下であった円山幹子(清原果耶)でした。
円山幹子は、けいに生活保護を受給させなかった市の職員2人を餓死させ、その上で生活保護に関する法案を取り扱う議員のひとりも同じように餓死させようとしていました。
「これで、けいさんの復讐が終わるんだ」
そう泣き叫ぶ円山は、自殺のつもりで首に包丁を突きつけますが、軽い切り傷だけで済み、飛び込んだ利根に抱きかかえられ、笘篠によってその場で逮捕されました。
「護られなかった者たちへ」感想・レビュー
生活保護という最低限の社会保障に護られなかった人の姿と、震災・津波で救えなかった人の姿が重なり、こうも切なく悲しい物語があるのだと痛感しました。
そして、役者さんの演技がやはりどの人も一流ではありましたが、佐藤健さんの「目」の演技が圧巻でした。
清原果耶さんは清楚なさっぱりとした役柄が多いイメージですが、今回の「復讐に燃える犯人役」は強烈なイメージを私に残しました。
「護りたい」「護れない」いろんな思いが交差する作品でしたが、「護れなかった者たちへ」というタイトルがピッタリハマっていると思いました。
「善人」「人格者」と呼ばれる人たちの「罪」みたいなものに焦点が当てられているとも思いました。
映画の「魂が、泣く」は決して誇張表現ではないとも感じました。
「護られなかった者たちへ」その他の感想・レビュー・評判まとめ
生活保護の重要性を考えられる作品だと思いました。
人的災害と自然災害のどちらにも焦点が当たっている作品だと感じました。
人の優しさに触れる作品だけど、制度があっても護られるとは限らない。
その社会的な意味を考えさせられます。
キャストが全員良すぎて、役にピッタリハマっていました。
倍賞美津子さん演じる「けいさん」もそのけいさんを慕う「カンちゃん」も「利根」もみんな良すぎます。
「護れなかった者たちへ」見るなら動画配信サービスで!
DMM TVなら新規登録30日間無料です。それを超えても月額550円で見放題。
Amazonプライムビデオも初回30日間無料でお試しできます。
また、原作の小説も読みたいです!